6/12に開催されたORBEA(スペイン)の2026年へ向けての展示・試乗会。お待たせいたしました、ようやく製品のお話となります。
改めまして、会場となったのは、長野県の原村にある八ヶ岳自然文化園。標高は100m弱のプチ高地。富士山の裾野のような、延々と続く一直線の登りが特徴の地形です。そこにMTBで周回できるTrailとその周辺道路をTest Rideする事ができました。

※ちなみに、ココは知る人ぞ知る「第一回シクロクロス全日本選手権」が開催された思い出の場所でもあります。
先ずはRoad系モデルのお話です。
生粋のロードモデルはエアロダイナミクスを追求した「ORCA AERO」と、軽量性と俊敏性を追求した「ORCA」のラインナップとなります。
これにアルミ・エンデュランスモデルとして「AVANT」、グラベルモデルとして「Terra Race」「Terra Carbon」「Terra=Alumi」などが並びます。
ORCAはカーボンレイアップにより「OMX」と「OMR」があり、OMXは高弾性カーボンプリプレグを使用し、より高い剛性と軽量性を追求したプロスペックモデルです。
対して、OMRはアマチュアライダーにも扱い易い剛性と乗り心地を重視した仕様となっています。
究極のレーシングバイクの持つ鋭い加速、シャープなロードインフォメーション、そして「速いバイクを操る愉しみ」を優先するか、サイクリングという目的を快適に一日を過ごす。
どちらを優先するか、が大切な選択となります。
例えば、ライドの時間は長く取れないけれど、キモチ良いライドをしたいのであれば、敢えてOMXを選択するのも良いでしょう。
また軽量性も大切ですが関節やカラダへの疲労蓄積が気になるブルべなどのロングライドであれば、OMRが最適かもしれません。
■10年ぶりにORCAを走らせて。
La.sista店主、実は以前はORBEA ORCA を走らせていた事があり、久々のORBEAバイクのライドでした。
ORBEAのロードバイクに感じるのは「ジワリと速い」という感覚です。弾かれるような加速感よりも「気が付けば速度に乗っている」という速さです。これは当時、イタリアのスパルタンなレース志向バイクや最先端カーボンコンポジットバイクと乗り比べて感じた事です。
もちろん、どのブランドも最上位のレーシンググレードは「ワールドツアーレースに勝利すること」を目指している訳で、どのメーカー・ブランドも超一流の「良さ」があります。それでも各メーカーによって、味付けが微妙に異なるのは、実に面白い処です。
ORBEAが生まれたスペイン、バスク地方は丘陵地帯と山岳が多く、常に「登っているか、下っているか」という地形が特徴です。そんな地形の中で磨かれたORBEAロードバイクは、長時間、長距離のアップダウンを走る為に「ちょうど良い」味付けがなされている、と考えられます。
新しいORCAは、特にシートステイのシナリが適度に感じられ、上質なスチールフレームのような反発を持ちちつつ、BB付近は踏み負けない、という感触があります。
流麗な曲線が特徴の2代目ORCAには無かった感触です。当時と今ではタイヤの太さもホイールも何もかも異なりますが、コンセプトは変わっていないのだと確信しました。
踏み出しの加速感、シャープなハンドリングを優先するならば、他にも選択肢は有りますが、細かいアップダウンを繰り返すようなコースや、20数キロ続くような長く一定なクライムの快適性を優先するならば、ORCAは良い選択になるでしょう。
■エアロを纏ったORCA
トライアスロンバイクを彷彿とする外観の「ORCA Aero」はORCAに比べ、フレームの横剛性がカッチリしている感覚がスグに判ります。
バイクのコンセプト。平地の高速巡航からのスプリントへ、という事が伺えます。
同じアップダウンの繰り返しのあるコースでも、ダンシングを多用して下りの速度を殺さずに生かすような乗り方を好むライダーにとってはキモチ良い走りが楽しめそうです。
フレームに合わせたウォーターボトルや、BB下に位置するストレージはエアロ性能にも寄与し、余分なサドルバッグなどを付ける事なくバイクの見栄えも良くしてくれるのも魅力です。
さて、気になるお値段ですが、
・ORCA M30 SHIMANO 105メカニカルシフト12s(R7100系) ¥399,300(Inc tax)より。
このグレードはカラーオーダーはできませんが一部コンポーネントパーツ、コックピットコンポーネントが選択可能となります。シマノ105Di2搭載の「ORCA M30i ¥529,900/Inc tax」よりMYOによるカラーオーダーが可能となります。
・ORCA AERO M30LTD シマノ105メカニカルシフト12s(R7100系) ¥614,900(Inc tax)より。
MYOによるフレームカラーのオーダー、各種コンポーネント、コックピットのカスタマイズにも対応しています。
文章ではお伝えできない、またしにくい事も沢山あります。ORBEA ORCAをご検討の方は、一度ご来店頂き、皆さまの理想のロードバイク、求める性能のお話をお聞かせ下さい。最適な一台を作り上げるお手伝いをさせて頂きます。









