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New Campagnolo 12s は地味な凄さ満載。

メカのデザインが変わろうとも、ディスクブレーキや電動メカが流行ろうとも、12sになってもその製品に流れているのは今も昔も変わらぬ機能美の追求なんだ、と。そんな事をCampagnoloのプレゼンテーションの会場で感じていました。

SUPER RECORDとRECORDがフルモデルチェンジ。12速化というのは大きなTopicsですが、それに至る新しい機能や設計が何ともCampagnoloらしい、というか地味だけども味が有るというか、、、Campy.らしい心を打つ魅力がありました。

そう、ソコソコ!

という感じで妙に納得してしまうのがCampagnoloの魅力だと店主は思っています。

取り合えず店主のツボに入った新機能を改めてまとめてみます。

■カセットスプロケット

 歯数構成
11-29T(11-12-13-14-15-16 17-19-21 23-26-29T)
11-32T(11-12-13-14-15-16 17-19-22 25-28-32T)
と、ともに11から17Tまでストレート。何気に使い勝手の良い16Tが居る♪

 アンチスタックチェーンシステム
万が一、落車などでRDハンガーが内側に入り、ロー側に脱チェン、スポークの隙間に入り込んでも必要以上に噛み込む事が無いようにスプロケットに爪がモールド。これはRacingな現場での不意なアクシデントによるタイムロスを防ぐ画期的なアイデア。店主のツボを最も押した機能。

 全てスチール製。ロー側3枚はワンピース
軽合素材を使わず、スチールを採用。店主的にはスチールのスプロケの方が、シフトレバーに伝わるダイレクト感があって好き。

 攻め攻めの薄い歯
従来のt=1.6からt=1.45と0.15mm薄くなり、さらにスペーサーも全て2.05mmに統一することで作業性が向上。

 9-10-11-12s 全て同じフリーボディでOK!
これ、実は凄い事です。「多段化したいなら新しいWheel買ってね」的な感じじゃないのはホントに有り難い。

■リアディレーラー

 Midケージのみで32Tまで対応
ShortとMidの2種類のケージが有った場合、Midを選択すると妙な敗北感があったけれど、1種類しか無いなら敗北感も無し。

 チェンとスプロケットの「かかり」
アッパープリーをリアセンターより約30mm前方に移す事でチェンとスプロケットのかかり量を多くし、駆動効率を向上。単純にチェンに掛かるトルクをより多くの歯で受け止めるので、きっとスプロケの耐摩耗性も向上している筈。

 アッパーボディ・リターンスプリング
チェンが暴れてもRDボディの位置は常に一定。プリーケージのみが前後に適度に動くのみ。スタビを強く効かせたメカのような、シフトレバーの巻取りの重さも無さそう。

■フロントディレーラー

 2つのスプリングとロワーリンクから独立したアッパーリンク
チェンタッチが少なそう。FDのシフトアップに必要なトルクは、11s=4.1㎏/f  vs 12s=3.5㎏/fと大きく軽減。

■フロントシフト
 3クリックから5クリック?
使ってみないと良く解りませんけど、要するに「刻み量」が増えてチェンタッチの際のトリム調整がし易くなり、なおかつシフトする際は一気にシフト可能でレスポンスが良い(らしい)
 

■チェーン
 

 プレートの厚みに変更なし…しかし。
リンクプレートからピンの飛出し量を0.1mm→0.02mmへ。これで殆どピンの飛出しが無くなり、さらにローラーの厚みを-0.1mmすることで12sに対応。従って、リンクプレートは従来のままで、捻じれなどに対する強度は変わらず。

 
■エルゴレバー

 リーチアジャストがワンタッチ
ホイール着脱用のポチがもう一つ付いたような感じで2段階調整が出来るように。
その他、レバー形状が全般的に見直され、手の小さなライダーにも使い易くなった。
 
 

 巻取り量が少なくなったシフト操作
↑のお蔭でショートストローク操作で素早いチェンジが可能に。11s=44.5mm vs 12s=44mmと0.5mmのショートストローク化。たった0.5mmとはいえ、実際の操作では大きな差となるでしょう。

■クランクセット

 Super Recordは中空カーボン Recはムク
チタン製アクスルを持つS/RとRec.の重量差は618g vs 710g と100g弱と結構、あるかも。 ← S/R欲しいポイント

 Super Recordのアウターチェンリングは専用設計
クランクアームとシフトポイントが重なるようにデザインされ、シフト時のFDの「押し」を受け止め、シフトトルクを逃がさないように設計。 ← S/R欲しいポイント

 待望の165mmクランクが登場
いままではグレード外でラインナップされていた165mmクランクが日本のユーザー(アジアン・マーケット)の声を聞き入れてくれ、ようやく165mmが登場。Campy-JapanさんGJ!

■ブレーキキャリパー

 前後とも基本デュアルピボット化、S/Rはベアリング入り。Rec.はブッシュ。 ← S/R欲しいポイント

■ケーブルセット

 テフロンコートされたインナーケーブル
開発に2年を要したとの事。18本の鋼線のより奥までテフロンを含浸させ、ケバ立ちや剥がれに対して高い耐久性。Campy.としてはグリスなどの潤滑は不要とのこと。組合せるアウターキャップは主にノーズ付きの樹脂製に変更。

どうしても12速化!というトピックスが目立っているNew Campy.ですが、12速化と共に、操作性やメンテナンス性など派手さはありませんが、確実に進化しているのを確認できました。

メカニカルシフトの良い意味でのアナログ感と手に馴染むレバー、決してメカがライダーを差し置いて主張することもなく思い通りに付いてきてくれるCampy.は、いつの時代も憧れである事に変りはありません。

セット価格は組合せにより多少の前後はありますが、基本セットで以下となります。(BBカップなし La.sista調べ)
・SUPER RECORD 12s Mechanical/Rim Brake ¥402,300(+税)
・RECORD 12sMechanical/Rim Brake ¥270,800(+税)
※販売価格は店頭にてお問合せ下さい。

自転車は「速く走るための道具」「愉しく走るための相棒」という二つのポイントがあります。Campagnoloのメカニカルシフトは、クルマに例えれば3ペダルのH型マニュアルミッションとでも言いましょうか。ロードインフォメーションやバイクからの情報、シフトケーブルやレバーの動きそのものを感じ、神経を張り巡らせることができるコンポーネントだと思っています。

そんなライダーの「愉しさ」を静かに支えてくれるCampagnolo のごご用命はゼヒともLa.sitaへ!
コンポーネントパーツの組換えは完成車のご購入と同じメンテナンスサービスをお受け頂けます。

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